このスーツ、全部出ちゃうんです~中の人日記

ヒーローショーサークルで女戦闘員をやっているさくら(仮名)です。
女戦闘員の中の人という設定で演者としての本音を書いてます。

黒タイツの戦闘員スーツ。
本当に、ごまかしが効かない

脇腹のお肉。
腰まわりの厚み。
ぷるぷるの二の腕。
全部、出ちゃう。

30代後半のわたしには、
正直かなりきつい衣装。

毎回スーツに着替えるたびに、
「うわ…今日もバレちゃう…」って思う。

照明が当たって、
「じゃあ、倒れてください」って言われると…

不思議なことに、体型のことが気にならなくなる

どころか、
むしろ“見せてやる”くらいの気持ちになるときもある。

脇腹が目立ってる? 上等。
腰の肉が段になってる? それも役の一部。
胸が揺れてる? それがリアル。

そんなふうに、
日常では絶対できない開き直りが、
戦闘員のスーツを着るとできてしまう。

倒れて、息を荒くして、
苦しそうに顔を歪めて、
床に崩れる。

観客の「視線」に乗せられるように、演技が加速する。
気がついたら、わたしの身体ごと“女戦闘員”になっている

「見られたくない私」はもういなくて、
見られることが快感になっている私がそこにはいる。

とどめを刺されるシーン。
床に倒れて、うめいて、
最後にひと声あげる──

「イィィーーッ!!」

叫んだ瞬間、
ちょっとゾワッとした。
声の出し方が、演技じゃない感じになってた

まるで、
“見られていることが気持ちいい”って言ってるみたいな声。

あとで写真を見返して、
腰の向きとか、肩の開き方とか、
自分で「ちょっと色っぽすぎたかも…」って赤面する。

でも、嫌じゃないんです。

普段の私は夏でも二の腕を出すのはイヤ。
脇腹に手を当てながら鏡を見るたび、ため息をついてる。

でもこのスーツは、
それを全部さらけ出すことを許してくれる

見せたくないのに、
気づいたら堂々としてしまう。

そして時々、
見せたくないはずだった体が、誰かを惹きつけることがある
そのとき、ちょっと気持ちいい。

痩せてたら、若かったら、
もっとかっこよく見えるのかもしれない。

でも今のこの体だから、
この年齢だから、
この“恥ずかしさごと見せつける”演技ができる気がしてる。

だからたぶん──
またこのスーツを着て、
恥ずかしいけど、みんなに見られに舞台へ出て行くんだと思う。